タイバニやユーリのヒットから考えて…「バナナフィッシュ」アニメは今の時代の日本でうける?うけない?

記事の更新がすごく遅くなってしまいました。

最近あらたな沼にはまってしまって推しのことで頭がいっぱいで…///腐女子あるある…。

さて、前回バナナフィッシュのアニメ化というおめでたいニュースについて書きましたが、そのことについて今私が興味もってることをちょこっと書いてみたいと思います。

※少しネタバレ的なところもあります!

なんか最近テレビでもネットでも「日本ってすげーー!!日本は外国からこんなに尊敬されてる!こんなに愛されてる!!」みたいなコンテンツがやたら増えていますよね。

日本の職人さんはすごい、日本人のおもてなしはすごい、日本企業はすごい、日本人の精神性はすごい、日本のオタクカルチャーはすごい、などなど…。

それって裏を返せば日本が以前に比べて世界から重要視されなくなって、とくに成長著しいアジアのなかでどんどん置いてけぼりにされていっているのではという焦りや不安がそこにあり、そしてそれを否認したい、いやいや日本はまだまだすごいんだって思いたい、という意識があればこその現象なんじゃないかなと思うのですがどうでしょう…。

それでもって、そういう風潮って私たち女性オタクのあいだではやってるアニメなどの傾向にもなんとなく見え隠れしてるような気がするんです。

数年前にはやった「TIGER & BUNNY(タイバニ)」は未来の架空の世界が舞台ではありましたが、日系の男性が主人公で、そしてその男性が年下のイケメン白人男性と相棒同士になり、最初はバカにされたり反発されたりもするんだけど、最終的にはすごく信頼され尊敬されるようになるという流れのお話でした。

多国籍他民族な世界観だったしべつに日系人だからどうだ、という話ではなかったとは思いますが、それでも主人公の熱いけれど温厚で努力家な性格は日本人らしい性質に見えますし、彼のそういった特質が相棒の白人男性の気持ちをつかんでいくというストーリーや関係性がわれわれ女性オタクを大いに湧かせた、大いに萌えさせた、ということの裏側にはその「日本人てすげー!って思いたい、思われたい」という気持ちが少しはあったんじゃないかなと個人的には思うんです。

そして「TIGER & BUNNY」とともにもうひとつ、最近女性オタクのあいだで大ヒットしたアニメに「ユーリ!!! on ICE」があるんですが…これはもうまさに日本人男性があこがれの白人男性に見出され評価され”愛され”るようにまでなる、というお話で。

それも現実的に日本人選手たちが世界の中でも大活躍し、実際世界のトップに君臨できてすらいるというフィギュアスケートの世界を舞台にしていて。

この「ユーリ!!! on ICE」というお話が大いにはやった背景には、やはり私たち日本人の「世界から認められたい、すごいと思われたい、愛されたい!」という気持ちが少なからずあったんじゃないかなって思うんです。

そしてそして。
TIGER & BUNNY」「ユーリ!!! on ICE」両者に共通することの一つに「主人公の相手が白人のイケメン男性」という点があるんですが…、これも日本人の欧米コンプレックスみたいな感情をすごくくすぐっているような気がするのですがいかがでしょうか。

ただ世界から認められたいというだけではなく、できれば「欧米」から認められたい、という。

もちろん相手が別の国の、たとえば隣国・韓国の男性や遠くブラジルの男性だったとしても、そのキャラクターがかっこよければきっと私たち女性視聴者の心をぐっとつかんだとは思うのですが、それでもやっぱり欧米の白人男性が相手でその男性から認められるというお話ほどは広い層にはウケなかったんじゃないかなと思うんです。

ここ数年「Youは何しに日本へ」という番組がこれまたとてもウケていますが、その番組で取り上げられるYou(外国人)はものすごい確率で欧米人なんですよね。

訪日外国人の多くが中国や韓国、東南アジアから来てくれる人たちであることを考えれば、あきらかにその番組では欧米人を中心に選んで取材しようとしている、そのほうが視聴率が高いっていうことなんだと思います。

かく言う私もやっぱり欧米人が「日本大好き!日本のここが素晴らしい!」と言っているのを見聞きするとすごく誇らしいような、認められたと満足できるような気持ちになるんですよね。

で、やっとバナナフィッシュの話になるんですが…

今のこの傾向にバナナフィッシュはすごく合致してるって思うんです。

白人の天才美少年であるアッシュが唯一心を許し信頼し愛するのが、一見平凡な日本人男子大学生の英二。

頭脳・経験値・身体能力・ビジュアル等、全てにおいてアッシュのほうが絶対的にスペックが高いんだけど、それでも精神的な面ではむしろ英二がアッシュを支え守っている…

思いやりがあって協調性の高い性格は日本人(やアジア人)のすぐれた特質なんじゃないかなと思うのですが、まさにそういった点で英二はアッシュの信頼を得ていきます。

欧米人に認められ、強く必要とされる日本人という構図。

そのことを思えばこの時代にバナナフィッシュは受け入れられやすい、アニメ化でまた大ヒットするかもしれない、と言えるような気がするんですが…

ただ反対にもうひとつ。

最近の傾向になんだかリアルな重さやつらさ、人間のエグみを忌避するような感じもあってですね…

最近人気のアニメって出てくるキャラクターがみんなやたらと真っ直ぐないい人たちだったり、逆にめっちゃ恐ろしい悪役がイヤ~な人間が出てきたとしてもそれはそれであまり現実味や人間味のない、ファンタジーの世界できれいにパッケージされたような悪役だったりして…

これは今の日本人が昔と比べて元気がない、ひどく疲れているっていうのが背景にあるんじゃないでしょうか。

よく「景気のいい時代には悲惨な物語が流行り、景気の悪い時代には優しい癒しの物語が流行る」って聞きますが、自分でもそれはすごく感じるんです。

景気というよりも個人的に、精神的な疲れがひどい時には悲しい物語を見聞きする体力がないなあと。

「ユーリ!!! on ICE」なんかは原作者の方が「現実はそうではないとしてもこの作品を見てる間は安心して温泉に入ってるような気持ちで癒されて欲しい」というようなことをおっしゃっていたらしいですが、まさに「ユーリ!!! on ICE」はそのような根の優しい素直な人々ばかりが出てくる美しいファンタジーの世界のお話だったように思います。

そんな安心して入り込める優しい世界だったからこそ広い広い層のファンを獲得できたという面もあるのではないでしょうか。

で、そういう今求められている清潔さや優しさから考えたらバナナフィッシュは逆をいくのかもしれないんですよね…。

つい最近、20代の腐女子の友達がバナナフィッシュを読んだそうなんですが、感想を聞くと

「つらい…とにかくつらい。アッシュが可哀そう。救われて欲しいのに救いがない…;;」

と言っていて。

あれ~~?ハマんなかった??萌えなかった??ってバナナフィッシュを初めて読んだときにめちゃくちゃ萌えてハマッた私にとってはちょっと意外に感じたのでした。

現代の疲れきった働く女にはやっぱりこのお話この世界観この結末は重いのかな…

あっもちろん個人的な趣味に合うかどうかとか時代にあった絵柄かどうかとか、いろんな要素があるのでどうとも言えないですけれども。たった一人から感想を聞いただけですし。

でも…ちょっと思ったんですが…

もしかしたら私も今この現代に初めてバナナフィッシュを読んだとしたら…

もしかしたらもしかしてハマらないどころかしんどく感じてしまってたんでしょうか…??

いや~そんなことはないと思いたいけれど…

で、でもその可能性もあるのかも……

ひええ……

さて、長々と書いてしまいましたが…、

バナナフィッシュにはこの時代にあってもきっとわれわれ腐った女性たちの萌え心をかき立てる要素がしっかりとあり、その上この時代に求められる要素(欧米の白人に認められる日本人)もばっちりある。

だけど一方で今の時代には避けられてしまう「しんどさ重さ」も半端なくある。

そんなバナナフィッシュが、私たちにとっての大事な宝物のような作品が、今この時代の日本でアニメ化され多くの人の目にふれてどのように受け止められていくのかとても興味があるしやはり楽しみでもあるなあと思っています。

いいアニメ作品になり、この素晴らしい物語がまた多くの人の心を打つことを願っていますし、そしてアニメからハマった人がさらに原作を読んで「リアルな」アッシュと英二に出会ってくれたらなあと。

あっあともうひとつ言えば古い時代の物語なのでそれを現代にどう描いていくのかもちょっと楽しみなんですよね。

やっぱり懐かしくレトロな時代のお話として描かれるんですよね…

改変とかはせずにそのままあの時代の物語としてぜひ描いて欲しいです。

ほぼリアルタイムで読んでいた古の腐女子としてはそこも興味あるし楽しみです!

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