BANANA FISHアニメの時代設定が現代に変更されたことについて、というか完全に愚痴です

ひさしぶりの投稿になってしまいました…

「BL中心おすすめ名作」っていうタイトルのブログなのに、またバナナフィッシュアニメ化について書かせてください…

というか愚痴です。

愚痴なんか読みたくない!という方はすぐに閉じていただければと思います。

さて先日2/22、制作発表が行われ、PVも公開されましたね。

アッシュと英二のキャラデザインが原作とかなり違っていて、う~~~んとなってしまいました…

でもそれは時代に合わせての仕方のないことなのかな、とも思えるし、実際PVはかっこいいなとも思ったんですが…

問題なのは1985年が舞台だった物語をなぜか現代に持ってきてしまったというところ…

私はツイッターをやっているのですが、それが発表された時、TLは古の腐女子たちによるそのことへの戸惑いや落胆や憤りであふれかえっていました。

いろんなところで言われつくしていることではありますが、バナナフィッシュを語る上で「ベトナム戦争後のアメリカが舞台」だということは欠かせない要素というかもう物語の根幹に関わる部分なので、これをいったいどう現代に移植するのだ、と疑問に思わずにはいられないし、それにそもそもなぜ80年代のお話をわざわざ現代の話にしなければいけないんだ、という疑問もすごくあってですね…

「脚本はほぼ原作どおり」と制作側が言っているのに、なぜよりによってこのすごく大事な部分を変えてしまったんだろうと…。

どこが原作どおりなんだろうと…。

そこを変えたらまったく別物じゃないかと。

で、結局思ったのが、制作側がこのアニメをとにかく「売れるアニメ」にしたいんだな、ということなんです。

個人的な勝手な想像ですけど。

プロデューサーもこの作品のアニメ化をずっと希望していたとのことですし、作品への愛はきっとあるんだとは思います。

でも制作側はこの作品自体というよりは、この作品から抽出した「かっこいいところ」「キャラクターのよさ、関係性のよさ」「ストーリーが面白いところ」、そしてそれによる「売れそうなところ、腐女子にウケそうなところ」ばかりをとくに愛してるのでは…と考えずにはいられなかったんです…。

この間このブログでも書きましたが、「ユーリ!!!」や「タイバニ」など、日本人男性または日系人男性が欧米系の白人男性に認められたり愛されたり…という作品の大ヒットがつづいています。

これは偶然ではないと思うんですよね…

私はたまたまそのどちらの作品にもハマってはいませんが、でもそのシチュエーションがとても素敵だってことはよく分かるんです。

閉塞的で自信を失くしがちなこの時代のこの日本に生きる私たちにとって、そして今でもどこかに欧米コンプレックスを持ち続けている私たち日本人にとって、ハイスペックな海外の他者によって素朴な日本人が見出され必要とされるというのはとても夢があって酔える物語、最高のシンデレラストーリーだと思うんです。

白人男性って、古い言葉ですけどまさに白馬に乗った王子様のイメージそのものですし。

そこにきて今回のバナナフィッシュアニメ化を手がけるスタジオが「ユーリ!!!」を手がけたことでも名高いMAPPAさんとのことで…

キャラデザ、正直アッシュはユーリ(ユリオ)そっくりだし英二は勇利そっくりだし…

(このことについてもツイッターのTLがざわついていました…笑)

それ見てまずは「ああ売りたいんだな…」と。

二匹目三匹目のどじょうを追いたいんじゃないかな、と。

ああバナナフィッシュという名作そのものをアニメにしたいというよりも、バナナフィッシュのいいとこだけ借りて”ウケるアニメ、売れるアニメ”を作りたいんだな、と思ってしまったんです…。

今回、舞台が現代に設定されたことについてプロデューサーが、非常に悩んだとしながらも

「企画を立ち上げたときからこの素晴らしい原作を読んだことがない人に伝えたいなという思いがあり、アッシュや英二たちキャラクターの物語を引っかかりなく見ていただくために、時代を現代に置き換えさせていただいております」

と答えていますが、あの時代が舞台だからこそのあの物語にたいして、今の視聴者が「引っかかる」のではと考えているというのがもう…

ほんとに私は個人的には無理で……。

昔からのファンだけでなく、新規ファンのことも軽く見てるのではと…

あれだけの緻密で大胆で骨太な物語、あの時代感、世界観、空気感、閉塞感や恐怖感や猥雑さ…そういうものさえもすべてひっくるめて尊いあの物語を、

『ちょっと汚かったしエグかったし分かりにくかったけど、このたびきれいに洗浄して漂白してフラットに叩き潰して整えて、みんなにうけそうな素敵なパッケージに入れて販売するのでどうぞ買ってね~~^^』

と言われてるみたいで。(被害妄想…)

キャラデザが大胆に変えられたのも、結局お金を落としてくれそうな腐女子の大群にひろくウケたいがためなんだろうと思ったんです。

(二次創作の界隈のことも見てきたので分かるんですが、今の(昔もか?)腐女子はみんながいいと言ったものにわーーーっと群がって民族大移動していく傾向があって、そしていったんその対象になった作品にはとんでもない額の利益が転がり込むんだと思います。そしてそれを目指すのは商業作品としてはもちろん正しいことだとも思います。)

キャラデザの変更は吉田秋生先生の絵がめちゃくちゃ大好きで子供の頃ずっと絵柄をマネして描いてきた私にとってはとてもつらいですけど、でもまあ確かにバナナフィッシュの絵って一般ウケする絵ではないとも思う。

でも反対に、これは傲慢ですけど、一般ウケしない絵柄だからこそ読者の選別がそこでなされていたからよかったのに…とも正直思う。

ミーハーなファンではなくコアなファンが深く深く愛してきた作品だからこその尊さ、というものもあったのではないかと勝手ながら思う…。

その絵柄が「否定」され…

その時代が「否定」され…

キレイな絵、分かりやすく入り込みやすい時代設定や舞台設定、とっつきやすくおしゃれな現代のファッション、現代的なかっこいいアッシュと可愛い英二を新しくご用意された。

原作のファンのことを大事と言いながらも、それよりもこれから釣れるかもしれない流動性が高くていったん客になれば大金を落としてくれる大量の新規のファン群のほうが断然大事、というかたぶんそっちのほうばかり見ている。

…これが今回の制作発表で感じたことです。

そして私はこのアニメの「客」ではないんだろうな、バナナフィッシュのファンとしてこの作品を愛してきたつもりではあるけど、でもこのアニメの客として設定されてる層には私はいないんだなと思ったんです。

ああほんとひどく被害妄想的なことを言ってますが愚痴なので許してください…

吐き出さずにはいられないんです。

とにかくちょっともう無理なんです。

アニメ化が成功して欲しいと願っていましたし楽しみにしていましたが、時代設定が変えられてしまったと知った今となってはもうそのアニメは別物だなあとしか思えないんです。

遠い世界の、私の知らないアニメの話だなあと。

なので前回と前々回に書いたバナナフィッシュアニメ化の記事とか今回の記事も、バナナフィッシュには関係ない話としてもしかしたら消すかもしれません。

とりあえず私は知らないアニメのことは忘れて原作を愛していこうと思いました。

でもまあ吉田秋生先生さえよしとされているならアニメバナナフィッシュもいいと思います。

新しい世界が展開されるのもそれはそれで素敵だと思います。(ほぼ原作どおりですと言われるとどうしても首をかしげますが)

ただ単に私が客対象からずれちゃってるっていうだけなので。

いろいろ言ってごめんなさい。

ちなみに、ツイッターのフォロワーさんでまだバナナフィッシュを読んだことがないという若い腐女子が、私たち荒ぶるババどもの嘆きを聞きつつつぶやいていたのが「そっかー原作ファンはお気の毒だねー。まあ原作知らない私はアニメ見てハマるかもしれんな~~」でしたw

うん、PVもかっこよかったですしね。

私は知らない作品ですが、アニメバナナフィッシュ、成功するかもしれませんね。

追記
いろいろ愚痴を言ってしまいましたがアニメ化の恩恵というか吉田秋生先生の40周年記念の恩恵でBANANAFISHのコミックス復刻版が出ることはありがたいことですね!
私はすでにあの黄色い本を2セット持っているんだけど…黄ばんでしまったので新しく買おうかな…置くとこないか!

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